今月の1冊

社協だよりえがおNo.113の今月の一冊では、この本をご紹介しています。

『「新しい家族」のつくりかた』
著者/芹沢 俊介
出版社/晶分社
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著者の芹沢俊介さんは、冒頭で、自己肯定感を持てない子どもが増えていると指摘しています。
なぜ、自分のことを肯定的にとらえることができないのか。著者は、周囲の大人が望むような「いい子」でないと見捨てられるかもしれない、仮面を外した時に自分がなくなってしまうのではないかという不安を抱えながら、押し殺して、「いい子」を生きようとしているのではないかというのです。
自分を肯定することができるためには、「いま、ここに、安心して、安全に、安定的に、自分として、ある」という存在自体を大人が受け止めて、保証することが必要であり、その子どもの受け止め手を「母」と呼んでいます。
この「母」は「母親」のことではなく、性別に関係なく、子どものあるがままを受け止める人のことを指しています。
そして、家族における受け止め行為こそが育児であって、「母」の不在が現代の家族問題の根本にあると指摘すると共に、こうした意味の「母」をどう作るかがこれからの家族のテーマであると述べています。
家族とは何か、自分は家族の中で「母」になることができているのかといったことを省みるとともに、社会の中での「母」のような環境や存在の必要性について、考えるきっかけを与えてくれた一冊です。